四国の多様な働き方と採用について

2015年派遣法改正の主な変更点について

平成27年6月9日に労働者派遣法2015年改正案が衆議院を通過しました。

その2015年改正法案について、

平成27年3月13日に厚生労働省より発表された「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律等の一部を改正する法律案の概要」に基いて、今回の改正法案の概要についてお伝えします。

 

改正概要は主に以下の5つの項目になります。

1.派遣事業の健全化
2.派遣労働者の雇用安定とキャリアアップ
3.労働者派遣の位置付けの明確化
4.より分かりやすい派遣期間規制への見直し
5.派遣労働者の均衡待遇の強化

なかでも今回の改正でこれまでの派遣法より具体的に対応しなければならない項目が以下の3点です。

 

1.派遣事業の健全化
2.派遣労働者の雇用安定とキャリアアップ
4.より分かりやすい派遣期間規制への見直し

 

それぞれについて説明します。

 

① 派遣事業の健全化

これについては、
特定労働者派遣事業(届出制)と一般労働者派遣事業(許可制)の区別を廃止し、全ての労働者派遣事業を許可制とすることが大きな改変です。

2010年頃から特に技術者の特定労働者派遣をする企業で、派遣労働者を二重派遣する問題が多発しました。

一般労働者派遣事業の許可要件には2千万円以上の資産規模や責任者講習の受講義務などがあり、また、5年ごとの更新が必要となります。

事業参入のハードルを上げることで、派遣事業の健全化をはかる狙いがあるようです。

 

 

②派遣労働者の雇用安定とキャリアアップ

こちらの指針は主に派遣元が考慮するべき指針です。

例えば、派遣労働者に対する計画的な教育訓練や、希望者へのキャリア・コンサルティングを派遣元に義務付けることや、

派遣期間終了時の派遣労働者の雇用安定措置を派遣元に義務付けることです。(3年経過時は義務、1年以上3年未満は努力義務)

 

「3年経過時は義務」と明記されていますので、派遣先企業が派遣元から派遣労働者を受け入れる際には、

1.3年以上派遣労働者を受入れる計画があるかどうか?
2.3年以上の場合については、その業務をどのように行う計画があるのか?

をこれまで以上に明確にして派遣元と協議する必要があります。

 

 

 

③ 派遣労働者や派遣元・派遣先により分かりやすい派遣期間規制への見直し

この指針が、新聞やテレビで見出しによく使われている、
「専門26業種の撤廃と個人単位の期間制限3年」です。

現行制度では、専門業務等のいわゆる「26業務」には期間制限がかからず、その他の業務には最長3年の期間制限がかかるのですが、「専門」と「その他」の違いがわかりずらく、これまで現場で混乱を招いてきました。

 

そのため「26業務」を廃止し、「事業所単位の期間制限」と「個人単位の期間制限」を設けるようです。

 

「事業所単位の期間制限」とは、派遣先の同一の事業所における派遣労働者の受入れは3年を上限とし、それを超えて受け入れるためには過半数労働組合等からの意見聴取と、意見があった場合には対応方針等の説明義務を課すこととしました。

また、
「個人単位の期間制限」とは、派遣先の同一の組織単位(課)における同一の派遣労働者の受入れは3年を上限とするものです。

 

「事業所単位の期間制限」については、現行の運用にも「抵触日」という類似した考え方がありますが、現状の手続きよりどの点が変更になるのか、
また「同一の組織単位」も組織範囲が、「課」<「部」<「事業所」など、どこまでの範囲になるのか。

これからの厚労省ガイドラインでを注視する必要がありそうですが、現在の「課」単位から「部」もしくは「事業所」単位に広がるという意見が多数です。

 

 

 

以上が2015年派遣法改正法案の概要です。
最後の③派遣期間規制への見直しの項目でお伝えしたとおり、手続き方法や正確な範囲指定については、法案可決後に順次ガイドラインが労働局から発表されると思います。